MyKuksa(ククサ・マグカップ)の取り扱いについて〜ご質問&回答
MyKuksa購入をご検討されているお客様より、ご質問ありましたので、その内容について紹介します。
木のマグカップ、MyKuksaの取り扱いについて説明しています。
【お客様からの質問】
木の経年変化を楽しみたいです。
オイル仕上げのものを検討していますが、ただ、よく考えたらコーヒーを飲むことが多いので色が内側についてしまうのかな・・・?と、ふと思い、ちょっと悩んでいます。
それも自分と時間を共にしたマグカップの味わいかと思うのですが、漆仕上げですと経年変化の方はあまり感じられない感じでしょうか?
あとは好みなのかな~と思いますが・・・
漆仕上げも素敵で悩んでしまいます。。。
【回答】経年変化についてとMyKuksaの取り扱いについて
経年変化について
漆仕上げのものも、オイル仕上げのものも、経年変化は同様にあります。
コーヒーだけでなく、お茶、スープ、などなど、色々な場面で使っていっても、やはり内側はだんだん色がついてきて少しずつ濃い色に変化していきます。これも経年変化のひとつといえばそうなります。
漆は強い天然樹脂で、木にしっかり定着してくれているので、色移りはやはりしにくいですし、元々黒っぽい色味なので、着色は目立たないとも言えます。
オイル仕上げと漆仕上げについて
オイル仕上げと漆仕上げタイプとで、何がいちばん違うかというと、その塗装の強度になります。
経年変化を楽しむと言うことは、長く使い続ける事で得られるものです。特にオイル仕上げの木の器の場合、長く使うと言うことの中には、ちょっとずつ手入れしながら使うと言うことも含まれます。
オイル仕上のMyKuksaの上手な使い方
使い始めも、少しずつ緩やかに使う感じです。最初のうちは熱くない飲み物から入れて少しずつ慣らしてあげると良いです。
コーヒーや茶の渋と言った細かい粒子を木の器の表面から木の繊維の隙間に詰め込んでいくイメージです。それとオイルも木に吸わせて、定着させる。これらが定着する事で、木の器の強度が上がっていくと言えます。
オイルは出来るだけ吸わせてやりたいですが、水分はなるべく木に吸わせない様にした方が良いです。ですので、飲み物を長く入れたままにしないようにしたほうが良いです。
オイル仕上のMyKuksaは手入れしながら使い、育てていく
エゴマ油などは固まりやすい乾性油という種類の油で、こういった固まりやすい油を木の表面に含ませる、固める…という事を意識して使っていきます。日々の使用の中で使ったら洗うこともします。オイル(乾性油)は固まっても柔らかく脆いので、洗うと少しずつとれていきます。その分時々オイルは補給してあげる。
そんな繰り返しです。
こう書くととても取扱が大変そうに感じるかもしれませんね。使い込んで、茶渋などの微粒子を詰め込み、オイルをかためて定着させる事で少しずつ安定していくと考えます。世話を焼きながら育てていくイメージです。
渋を詰め込む…という事はつまり、器の内側はどんどん色が濃くなるという事です。言い換えると色が濃くなる様に意識して使っていくのが正しい使い方、ともいえるわけです。
※陶器でも、最初におかゆといったものを入れてカンニュウの隙間から糊分を吸わせて目止めしてやったりします。それも同じような考え方です。
一方で、漆仕上げの場合は…
漆を木にしっかり吸わせて固めています。固まった漆(天然樹脂)はとても強力で、木の器の表面にしっかりと定着してくれています。そう簡単に洗い流される事もありません。
そういう意味で、最初からしっかり樹脂が定着してくれているので、オイル仕上げのものよりもだいぶ気楽に使い始める事ができます。
安心感はかなり高くなります。
オイル仕上げのものほど気を使う必要はありませんが、同様に渋を詰め込んでいくイメージを意識して使っていくとさらに安心です。最初は熱くない飲み物から少しづつ慣らしていきましょう。
漆仕上げのものは、ご覧の通り、最初はテカテカと艶感があります。使っていくとだんだんツヤは落ち着いて、マットな質感になっていきます。こんな経年変化もあります。
木の器はいつか割れます・・・修理しながら使い続ける、修理は無償で対応します
木の器は、やはり、使っていく中で亀裂が入ってきたりする可能性はどうしてもゼロにはできません。なるべくそうならない様に強力な塗装を施したりするわけです。
僕が作っているものは、木の質感をなるべく残したいというのもあり、塗装の強度としては弱めです。(無印とかニトリにある木の器は、ほとんどプラスチックに感じます。割れるかもというトラブルを回避するためにはどうしてもそうなります。)
僕が作るものは、無償でメンテナンス、修理に対応しています。亀裂が入ってしまうリスクはゼロにできません。ですので、そうなった場合には修理対応します。
むしろ、修理しつつ長く使う…という事が前提となるかな、と考えています。
どこかで、飲み物を飲むために使う道具としての役割を終えて、小物入れだったり、小さなプランターカバーがわりになったり…と、使われ方が変わる時も来るでしょう。そんな時にみる、経年変化…というのは、楽しみですね。
最後に、価格の違いについて、
チーク材は材料自体稀少なものというのがあり、高価格です。
オイル仕上げのタイプは後のメンテナンス対応の事も含めて、漆仕上げと価格は同じとしています。チーク材は材料代がプラス1000円となります。
あと、MyKuksaは漆仕上げの方を標準としています。
チーク材というのは、元々脂分を多く含む材で水に強い性質ということでオイル仕上げも可としています。